日本個別指導ブログ

【南千住教室】3月⑧不正解を恐れてはいけない!

2024年3月28日

●お試しパック、WEBチラシはコチラ
●体験授業、お試しパック授業のお申込みはコチラ
(授業のお申込みは電話でも受け付けております)

こんにちは
南千住教室の鍵谷です。

今日、中学2年生の国語の指導をしていたら興味深い文章に出会いました。畑村洋太郎さんの『失敗学のすすめ』という本から出題されたものです。

そこでは、成功例に学ぶことは実は主体的に考えることを放棄してしまう可能性があると警鐘を鳴らしています。文章は、驚くほどの速さで日々変化する日本を背景に書かれたものですが、例えば「成功例に学ぶ」を「パターンに当てはめる」などとしてみることで、学習面においても含蓄のあるものへと変化します。

パターンに当てはめすぎて解く習慣があると、ちょっとひねられると全くといっていいほど解けなくなってしまう経験はありませんか。「いつもは傍線の前に答えがあるけど、今回はないから分からない」「参考書と図が違うから解けない」「空間図形の中で平面図形で扱われる問題が出てくると分からない」などなどです。

作者の畑村さんは、成功例ですべてうまくいくと考えている人の多くは、「やがてそれ以外の方法について「見ない」し「考えない」ようになる。さらには、より良いやり方を探し求めることまでやめて「歩かない」ようにもなるが、・・・」と弊害に触れられています。

これを学習面でいうと、
■「見ない」は、問題文や仮定、条件などをよく確かめない
■「考えない」は、問題文や条件、仮定を活用しようとしない
■「歩かない」は、単純化して実験したり、様々な角度から試してみない
と言えるのではないでしょうか。

間違ってもよいではないですか。できなくても良いではないですか。大切なのは色々角度を考え、悪あがきすることなのだと思います。それでたとえ失敗したとしても、そこから得られることは正解したときに得られることよりもおそらく多いはずです。

その結果パターンだけではない他の何かに出会えるのです。たくさん問題を解き、たくさん間違えた生徒ほど結果的に成績が伸びることにつながる可能性があるのはこのためです。失敗(不正解)は決して悪いことではありません

文章題の最後で、畑村さんは次のように書かれています。
「このとき一番まずいのは、失敗に懲りて挑戦自体をやめてしまうことである。そうすることでたしかにその人は失敗することもなくなるが、同時に自らが進歩するチャンス、成長するチャンスも失ってしまうことになる。」

これを胸に明日から勉学に励んでみませんか。